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住宅ローンの金利の推移を確認!
自分に合った金利タイプとは?

住宅ローンは、借入額が大きく返済期間も長期間になるため、少しの金利差でも返済総額に大きな影響を与えます。住宅ローン金利は、長期間低水準で推移していますが、変動金利や固定金利など、どの金利タイプを選ぶかでかかる利息が変わるのが特徴です。本記事ではそれぞれの金利タイプの特徴を説明します。自分に合った金利タイプはどちらかを探っていきましょう。


目次

  1. 住宅ローン金利の推移を確認しよう
  2. 住宅ローンの金利タイプとは?
  3. 金利の見直しはいつでも可能?
  4. 金利の推移によって金利タイプの選び方はどう変わる?

住宅ローン金利の推移を確認しよう

まずは、最近の金利の推移を確認してみましょう。2016~2021年における住宅ローン金利は、超低金利状態のまま、ほぼ横ばいで推移しています。具体的な金利は、金融機関によって異なりますが、固定金利で1.5%を割り、変動金利に至っては0.3~0.4%台です。

これには、住宅ローン金利相場に影響を与える市場金利が低く、特に上昇もしないまま推移していることが理由として挙げられます。市場金利は、住宅ローンの金利タイプによって異なり、一般的に固定金利の基準となる金利は「10年物の国債利回り」です。

変動金利の場合は「短期プライムレート」という、金融機関が優良企業に対して、1年以内の短期間で貸し出すときに適用する最優遇貸出金利を基準とする金融機関が一般的です。長期間低金利が継続していることで、この時期に住宅ローンを借り入れしたいと考えている方も多いと思います。


住宅ローンの金利タイプとは?

ここで、住宅ローンの金利タイプについて理解しておきましょう。住宅ローンの金利タイプには、大きく分けて「変動金利タイプ」と「固定金利特約タイプ」の2つがあります。


住宅ローンの変動金利タイプとは?

住宅ローン契約後、年2回(4月1日、10月1日)金利の見直しが行われる金利タイプです。基準金利が大幅に変動した場合は、前述した年2回以外の日に適用している金利を見直すこともあります。

冒頭で紹介した金利水準を見てもわかるように、変動金利は固定金利に比べて低めに設定されている金融機関が多い傾向です。そのため、仮に低金利が続くとすれば、かかる利息負担を抑えられるでしょう。

借入額や借入期間など条件が同じであれば、固定金利に比べて金利が低いことで総返済額が少なくなる点はメリットです。しかし、一般的に住宅ローンは、20~35年の長い期間で契約するもののため、その期間中に金利が変わることも考えられます。

金利が変わるということは、毎月の返済額が変わる可能性があるため、借り入れ時点で将来の返済の見通しが立てにくく、家計管理がしにくくなるのがデメリットです。

これらを踏まえると、以下のような人は変動金利にあまり向いていません。

  • 将来の返済額増加が不安な人
  • 子どもの教育資金などで支出が膨らみそうな人

一方で以下のような人であれば変動金利に向いています。

  • 収入アップの見込みがあるなど将来返済額が上がっても対応できる人
  • マメに金利動向などをチェックしていて金利が上がる前に金利の切り替えや繰り上げ返済などの対策がとれる人

なお、変動金利タイプの場合、金融機関によっては「5年間は返済額が変わらない」「見直し後の返済額は、変更前の返済額の1.25倍が限度」といった2つのルールがある点は押さえておきましょう。


住宅ローンの固定金利タイプとは?

借入期間中の金利が「全期間」「5年」「10年」など、あらかじめ決まっているタイプです。例えば、全期間固定金利タイプの場合には、完済まで毎月の返済額が変わりません。そのため、「あらかじめ返済計画を立てやすい」「将来の金利が上昇しても不安がない」といった点がメリットです。

多くの金融機関では、借入当初の金利と固定金利の適用期間を選べる「固定金利特約タイプ」を提供しています。固定金利期間は、金融機関によって異なりますが、例えば選択でできる期間は「2 年・3年・5年・7年・10年・15年・20年・30年・35年」といった具合です。このタイプでは、固定金利期間が終わる際に、再度金利タイプを選べます。

変動金利か固定金利か、固定金利の場合は何年間かなどを選べるため、その時の金利状況によって判断できるのはメリットです。一方で、一般的に固定金利タイプは変動金利タイプに比べて金利が高めとなっているため、返済額が多くなる可能性があります。通常、固定金利期間が長くなるほど金利が高く設定される傾向があります。

固定金利を選択する場合は、将来の収入見込みや、ライフプラン、金利の見通しに合わせて期間を選択しましょう。将来の返済額のアップが不安な人は、全期間固定金利が適用されるタイプが向いています。例えば「○年後に子どもの教育資金の負担がなくなる」という見込みがある人は、その時期に合わせて固定金利期間を選ぶこともおすすめです。

ただし、固定金利期間中は金利タイプの変更ができません。期間を選択する際には将来のライフプランや収支見込みをしっかり考えながら検討しましょう。


金利の見直しはいつでも可能?

住宅ローンの金利タイプは、途中で変更可能です。ただし、最初に選ぶ金利タイプによって変更できる条件などが異なるため、注意しましょう。変動金利から固定金利への変更は、いつでも可能です。そのため、「将来的に金利が上がりそう」と思ったら、まだ金利が低いうちに固定金利へ変更するのもいいでしょう。

一方、固定金利を選んでいる場合は、金利タイプの変更ができるのは固定金利期間終了時のタイミングです。その際には、金利変更のための手続きが必要です。固定期間終了時に何も手続きをしない場合は、自動的に変動金利となってしまいます。「固定金利での返済を続けたい」といった人は、金融機関での手続きを忘れないようにしましょう。


金利の推移によって金利タイプの選び方はどう変わる?

冒頭で紹介したように、2022年3月時点では金利がほとんど変わらない状態が続いています。しかし、将来的に同様の低金利状態が継続するかはわかりません。そのため、「現在住宅ローンを返済中」「これから住宅ローンを借り入れする」といった人も、将来金利が上昇したときの対応方法をあらかじめ検討しておきましょう。


上昇局面での金利タイプの選び方

現在、変動金利で返済中の人は、金利が上昇する兆しが見えたら、繰り上げ返済で借入金を減らすことも効果的です。借入額(元金)が減ることで、仮に金利が上がっても支払う利息の増大を抑えることが期待できます。また、金利が上昇しきっていないうちに固定金利に変更するのもおすすめです。

これから住宅ローン契約を考えている人は、固定金利タイプの選択も視野に入れるといいでしょう。申し込み時点では、表面金利が低い変動金利のほうが魅力的に感じる人も多いかもしれません。しかし、固定金利を選んでおくことで、月々の返済額を一定水準に保つことができます。


ミックス型という選択肢も

将来の金利上昇が気になるけれども、金利の低い変動金利にも魅力を感じている。そのような場合は、1つの住宅ローン契約で、固定金利と変動金利を組み合わせる「ミックス型」を選ぶのもひとつの方法です。例えば、以下のような選択もできます。

  • 借入額の半額ずつ「固定金利」と「変動金利」に分ける
  • 「固定金利70%+変動金利30%」などと割合を変えて両方を選ぶ

これにより、全額を全期間固定で借りるよりも毎月の返済額が低くなるでしょう。また、全部を変動金利で借りるよりも金利上昇リスクを抑えることができます。将来の金利変動に柔軟に対応しやすくなる点はメリットです。将来の金利見込みはもちろん、マネープランに合わせて割合を検討するようにしましょう。


まとめ

住宅ローン金利は、長らく低金利状態で推移しているため、住宅ローン借り入れのチャンスともいえます。しかし、一般的に住宅ローンの返済期間は数十年と長いため、将来の金利上昇リスクも検討しながら、金利タイプを選択しましょう。

今回紹介した「変動金利タイプ」と「固定金利特約タイプ」の特徴やメリット・デメリットを参考に、自分に合ったタイプを選ぶようにしましょう。どちらか一方を選ぶのが難しい人は、ミックス型を選ぶのもおすすめです。

◆氏名
續 恵美子(つづき・えみこ)

◆保有資格
日本FP協会認定CFP(R)

◆プロフィール
生命保険会社にて15年勤務した後、ファイナンシャルプランナーとしての独立を目指し退職。その後、縁があり南フランスに移住。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。

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